大淀川流域のチョウたち
キアゲハ
(アゲハチョウ科)
アゲハチョウの仲間の幼虫は、ミカンなど樹木を食べて育ちますが、このチョウの幼虫は、セリやニンジンなどの草を食べて大きくなります。
アオスジアゲハ
(アゲハチョウ科)
はねの鮮やかな青色も、羽化直後は、黄色です。太陽光線を浴びることで、青色が出てきます。九州など暖かい地方のチョウです。
ナガサキアゲハ
(アゲハチョウ科)
市街地でも多く見られるチョウです。雌の白斑は、南の地方に行くほど大きくなるというおもしろい特徴があります。
ツマキチョウ
(シロチョウ科)
年に一度、早春のサクラの開花期と同じ時期に発生する春を告げるチョウです。モンシロチョウと似ていますが、地上より一定の高さを保ち、小刻みにはねをふるわせて飛びますので、慣れると見分けられます。
ツマグロヒョウモン
(タテハチョウ科)
雌雄の斑紋は、大きく異なり、一見して区別がつきます。名前は、はねの斑紋が、動物のヒョウの体の模様に似ていることからつきました。大淀川の河川敷のスミレでも幼虫が育ちます。
タテハモドキ
(タテハチョウ科)
大きな目玉模様が特徴です。本来、南西諸島以南のチョウでしたが、近年宮崎県など、九州南部にも定着してきました。5月から10月にかけて、年3~5回も発生します。雌は、地表の草の上で、占有行動をとります。
ルリタテハ
(タテハチョウ科)
はねの裏表の色が、まったく違います。樹液を吸いに来ますが、はねの保護色のため森林の中では、目立たず、見つけにくいです。幼虫は、宮崎では団子を包むサルトリイバラを食べます。
ヤマトシジミ
(シジミチョウ科)
「シジミ」というのは、シジミ貝に、大きさや形、色が似ていることからつけられました。幼虫は、蜜腺をもっていて、アリが、そこから出てくる蜜をなめにやって来ます。
ムラサキツバメ
(シジミチョウ科)
成虫で冬越しをするチョウです。数頭が木のうろなど、あたたかい場所に集まり、まるでおしくらまんじゅうをするようなかっこうで、春を待ちます。
アサギマダラ
(マダラチョウ科)
空高く舞い上がる特徴があるため、ジェット気流に乗り遠くに移動します。そのためチョウの生態調査にも活用されるチョウです。宮崎では、鰐塚山で毎年はねにマーキングをして放し、その行動範囲を調査しています。
ヒメウラナミジャノメ
(ジャノメチョウ科)
「ジャノメ」というのは、はねの丸い目玉模様が、ヘビの目に似ていることからつけられました。河川敷では、ヒメジョオンなどの蜜を吸いにきますが、スキップするような、独特のとび方をするので、分かりやすいチョウです。
ダイミョウセセリ
(セセリチョウ科)
シーボルトが日本のチョウを世界に紹介したときに日本的な雰囲気を出そうと考え、「大名」の名前をつけました。セセリチョウの仲間では珍しくはねを開いたままとまります。