大淀川学習館

アカウミガメがやってきた

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どうしてアカウミガメが?

アカウミガメは宮崎県の天然記念物に指定された動物です。したがって、勝手に捕まえたり標本にしたりすることは出来ません。そのウミガメの標本がなぜ大淀川学習館にあるのでしょう。
じつは、このアカウミガメは平成15年3月に宮崎県日向市金ヶ浜の海岸に打ち上げられたもので、残念ながらすでに死亡していました。非常に貴重な動物ですから、多くの皆さんに見てもらおうと大淀川学習館が専門家に頼んで標本にして展示しているのです。

アカウミガメってどんな動物?

アカウミガメ

アカウミガメは世界中の熱帯から温帯までの海に生活し、日本海はその一番北がわの端になります。カメはハ虫類の仲間で、古生代に現れ、中生代に栄えました。
この中生代には、カメと同じ爬虫類の恐竜も栄えました。カメはそのころの形態を今も残していて「生きた化石」といわれています。
甲らの大きさは約90cm、体重は約100kgです。1回に産む卵の数は約100個で、1シーズンに約3回産みます。
卵は砂浜の穴(直径約18cm、深さ約37cmのトックリ状)の中で約60日するとふ化し、子ガメは穴からはいだし海へと帰って行きます。食べ物は主に魚・貝・イカで、サザエなど貝殻ごとかみつぶして食べます。
寿命は20年~30年と長いことは確かなようですが、はっきりとはわかっていません。飼育では70年~80年生きた記録があるようです。毎年、5月になると、一ッ葉海岸の砂浜にもアカウミガメが産卵のため上陸を始めます。上陸は6月・7月・8月と続きます。

アカウミガメが危ない!

このアカウミガメは宮崎県の保護上重要な野生動物となっており、絶滅の危機が増大しているのです。その主な要因は産卵数の激減、産卵個体数の減少、産卵地の前浜の消失、海洋浮遊体の増加、汚染、野生動物などによる被害となっています。

大淀川とアカウミガメ?どんな関係?

海で生息するアカウミガメと大淀川はどんな関係があるのでしょう?
大淀川河口域の一ッ葉海岸から青島の一帯にたくさんのアカウミガメが上陸して産卵するためには、大淀川がもっと、いつまでもきれいでなくてはなりません。
皆さん、このことの意味をよく考えてほしいと思います。