大淀川の源流を訪ねて
「大淀川は、どこから流れてくるのですか。」という質問をよく受けます。大淀川水系には、本流を含めて133本の河川がありますので、133本それぞれに源が必ずあります。したがって、以前はどこが源流点なのか、決まっていなかったようです。しかし、昭和61年に、河川法に基づいて「鹿児島県曽於市末吉町大字南之郷字市林百十林班リ小班の上流点を示す標柱」と決められました(現在の曽於市)。
鹿児島県から流れて来ていると聞いて「へえ、意外だな。」と思った人がいるかもしれませんね。
ここは、都城市から南西に向かった中岳という山の中腹にあります。車一台がやっと通れるぐらいの山道を登っていき、あとは10分間ぐらい歩いて行かなければなりません。やがて、石でできた高さ60cmぐらいの標柱が、林の中に見えてきます。私たちが、訪れたときが冬であったためか、窪地が少ししめっているくらいで、流れはまだなく生まれたばかりの川だなという感じがしました。しばらく、その流れにそって下っていきましたが、やがて渓流になり、人里へと入っていきました。しかし、岩の間を流れるこのころの大淀川は、宮崎平野を流れるあの大河の面影はなく、右岸と左岸を一人でまたげるほどの幅しかありません。
やがてこの小さな川が、多くの支流を集め、107kmという長い旅をして、宮崎市を悠然と流れていきます。
上流
中流
下流